お供え重箱料理 (ウサンミ)

2月も中旬です。節分やバレンタインデーの行事が終わり一段落・・・といった感じですね。立春も過ぎたのでこれからはどんどん暖かくなり過ごしやすくなってきますね。

心地良いこの時期はお墓参りシーズンの始まりでもあります。まず2月27日は後世(グショー)のお正月である十六日祭(ジュウルクニチー)があります。沖縄本島北部や八重山、宮古などではジュウルクニチーに親族がお墓に集まり盛大にご先祖様の正月を祝います。先祖供養にはかかせない大切な一日となります。

3月は春のお彼岸、4月は清明祭(シーミー)と続くので、2月~4月にはいずれかのタイミングでお墓参りに行かれる方も多いことでしょう。

皆が集うお墓事や法事、清明祭、旧盆などに欠かせないのがお供え物。沖縄ではお供え用の重箱料理を『ウサンミ』と呼び、沖縄独特の習わしがあります。

お供え重箱料理 (ウサンミ)

小さい頃から、縦3段、横3列にきれいに並べられたウサンミは、見慣れているし、いつも食べているけれど、内容までは意外と知らないもの。

地域や家庭によっても違いはありますが、一般的には重箱料理(ウサンミ)、重箱もち、果物、盛菓子、お線香、ろうそく、お花などをお供えします。県外のお供え物に比べ独自の品揃えで、お祝い事と法事では盛り付け方や数などが違ってきます。

まず重箱料理(ウサンミ)の定番は、カステラかまぼこ、昆布、魚天ぷら、こんにゃく、紅白かまぼこ、ごぼう、揚げ豆腐、皮付き三枚肉、田芋など9品です。重箱餅は9個、15個、21個などの奇数で準備します。

また、同じお供え物でも清明祭(シーミー)などのお墓参りは【お祝い用】として、ジュウルクニチーなどは【法事用】として盛り付け方や内容が変わってきます

【お祝い用】
赤かまぼこ、むすび昆布、三枚肉の皮は下に、お餅は餡入りやきなこ付き

【仏事・法事用】
白かまぼこ、返し昆布、三枚肉の皮は上に、お餅は白もち

ウサンミの準備は大変です。今では仕出し専門店などで購入される方も多くなりましたが、手作りというご家庭では準備に大わらわ!前日から仕込みを行い朝から天ぷらを揚げたりと・・・ウチナー嫁の鑑ですね。感謝感謝・・・。

そして、ウサンミや重箱餅などを供える場合は2箱ずつ準備するのが基本です。ひとつはご先祖様にむけて、ひとつは手前に親族用に並べます。ご先祖様と今世の私達が一緒に同じ料理を食べることで供養の思いを表すとされています。

お菓子選びについても決まりごとがありますが、持ち帰ったお菓子は後で美味しく頂戴するので、行事用にこだわった決まりのお菓子ではなく、子供たちの好みのお菓子を準備するというご家庭も増えてきているようです。

思い起こせば、私の記憶の中でのお供え物はウサンミと『ウルマのたばこ』が強烈に印象に残っています。「オジーが好きだったからお供えしてあげようね・・・」とオバーがいつも準備していました。でも、たまに『バイオレット』になっていたり・・・まっ、銘柄はどうでもいいんでしょうね。

故人の好きな物を供えてあげるという心遣いが大切なんです!

大切な人やご先祖様に供養の思いを届けるお墓参りにお供え物はかかせません。

さて、これからの季節、ジュウロクニチーやお彼岸、清明祭とお墓参りの機会が毎月のように続きます。2021年のお墓参りがスムーズに行えるように、お墓のメンテナンスも大切に行っていきましょう。

大切なご先祖様のためにもお墓の建立はもちろんのこと、全体的なリフォームから部分的な改修・補修など、お墓事で気になることがあれば、株式会社天久石材へご相談ください。真心をこめてお手伝いさせていただきます。

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