そろそろシーミーの時期です!沖縄本島中南部を中心とした祖先供養のお祭り「シーミー」。門中墓に一族が集い、重箱を広げ、酒に!ご馳走に!歌に!三線に!踊りに!と・・・お墓の前で大宴会が繰り広げられるのです。墓前に静かに手を合わせる県外とは異なる沖縄ならではのお墓参りは、親族総出のピクニックのように賑やかに行われます。
シーミーはご先祖様を供養する行事であるのはもちろんですが、今を生きる親族同士のコミュニケーションの場でもあります。
- ○○が結婚しましたよ!
- ○○の家には孫が生まれましたよ!
- ○○の子供は大学に進学しましたよ!
など、ご先祖様と親族の皆さんに近況報告をしながら門中の繋がりを感じる一時でもあります。
シーミーは18世紀中頃に中国から伝来したと言われています。二十四節季の清明の頃、春分から数えて15日目の万物が清々しく生き生きとしている「清新の気」がみなぎる季節に行われます。中国の清明節はChing_Ming Festivalと言われ、祖先を思い、お墓参りや宴会を行うというもの。まさに沖縄のシーミーのスタイルと同じですね。
2020年のシーミー入は4月4日です。
清明(シーミー)入して最初の日曜日は「神ウシーミー」です。私達のルーツの中でも祖先と繋がりのある古いお墓をお参りすることから始まります。その次の日曜日は「シーミー祭」で、近いご先祖様のお墓参りへと移行していきます。
4月のシーミーの光景は沖縄の風物詩ですね。霊園近くは沢山の車で混雑しますが不思議なことに、怒る人は少ないようです。だってシーミーだから・・・が許されるこの時期、束の間の路駐や道路の混雑が許されても飲酒運転だけは許されませんので・・・くれぐれも気をつけてくださいね。
最近では親族が集まりやすいゴールデンウィークの休日に合わせて日程を組む方も多いようです。
今年は新型コロナウィルスが様々な分野に暗い影を落としています。感染防止の為外出が自粛されたり、軒並みイベントが中止や延期に追い込まれ、仕事もテレワークが推奨されています。
先日新聞で見かけたのですが、台湾では感染症対策の推進ツールとして、政府がインターネットを使った墓参りを推奨しているらしいです。とうとうお墓参りまでネットの時代になるのかと少し寂しい気もしますが・・・沖縄でもそのような動きになってくるのでしょうか?気になるところです。
今年のシーミーは縮小傾向になるかもしれませんが、ご先祖様を敬う気持ちに変わりはありません。墓前に行けない場合でも心からの合掌でご先祖様と繋がってくださいね。
さて、今年2020年はユンヂチ!ユンヂチの年はお墓事をするのに良いとされています。お墓の改葬や修繕にくわえ、壁や塀の工事、小物類(香炉、花筒、供物台、墓標、カミアンジー)の新調など、この中で気になることがあれば、ぜひ進めて行きましょう。シーミーで親族が集うタイミングで色々と話がでてくるかもしれませんね。お墓事のご相談はお気軽にお問い合わせください。