慰霊の⽇に寄せて

6⽉23⽇は慰霊の⽇です

6⽉23⽇慰霊の⽇です。20万⼈余りの尊い命が奪われた沖縄戦。奪われたのは命だけではありません。⼈々の家や⼤切な⽂化財が消滅し、沖縄の美しい⾃然や⾵景も⼀変しました。想像してみてください。⾒上げた空からは爆弾や銃弾の嵐、島の美しい⾵景は⼀瞬に破壊され、島⺠たちは逃げ惑い、家族が離れ離れになりました・・・なんという⼼痛ましい世界なのでしょう。

4⼈に1⼈が犠牲となったと伝えられるこの戦争では、兵⼠だけでなく沢⼭の⼀般県⺠や⼦どもを巻き込むこととなり、多くの⼈が涙を流しました。戦後74年・・・⻑い⽉⽇が経ちました。しかし、家族を失った悲しみは未だ癒えることはありません。この悲しみを繰り返してはいけません。

⽷満市にある平和記念公園では慰霊の⽇の23⽇(⽇)と前夜22⽇(⼟)に「平和の光の柱」が天空に照射されます。戦没者の御霊のよりどころとなる⽩⽊の柱にみたてた5本の光は、⽇本、アメリカ、イギリス、朝鮮半島、台湾の5か国の戦没者を表しているそうです。

5本の光のサーチライト以外にも、平和の礎の平和の⽕の点⽕や、とうろう流し、歌や舞踊などのイベントが予定されているようです。天気に恵まれて、多くの⼈が平和を意識する⼀⽇になるといいですね。

ところで、沖縄には戦没者への追悼の意をこめた楽曲が数多くあります。なかでも、森⼭良⼦さんの歌う「さとうきび畑」は歌詞が11番⽬まであり、9分を超える歌です。慰霊の⽇が近づくと⽿にする機会が多くなる名曲ですね。「ざわわ・ざわわ」で始まる有名なフレーズからは、夏の⽇の緑豊かな沖縄の、のどかな情景が思い浮かびます。でも、2番⽬からは戦争で⼤切な家族を失うこととなった切なさを淡々と歌いあげ、聴くものの⼼を打ちます。

6⽉23⽇ 慰霊の⽇、平和祈念公園に出かけたり、鎮魂の曲を聴いたり、合掌や黙とうをしたり・・・それぞれの過ごし⽅があると思います。戦没者への追悼の想いはもちろんですが、私たちは今、この瞬間が平和で幸せであることへの感謝の思いを忘れずに⼀⽇を過ごしたいものです。

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