春のお彼岸

ぼたもち3月21日は春分の日

春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日として、秋分の日は「祖先を敬い、亡くなった人を偲ぶ」日としてそれぞれ祝日に制定されていて、お彼岸の中日でもあります。

お彼岸には、お墓やお仏壇を清め、お花やお供え物をしてご先祖様の供養にでかけます。シーミーや十六日祭が盛んな沖縄でもお彼岸に先祖供養をされる方も少なくありません。

では、なぜお彼岸に先祖供養の行事をするのでしょうか?

仏教では私達がいるこの世は「此岸(しがん)」といって、東の方角に位置するのと反対に、ご先祖様のいるあの世は「彼岸(ひがん)」といい、西に位置するのだとか。

春分の日と秋分の日は昼と夜の長さがほぼ同じになり、太陽が真西の方角に沈むことから、この世とあの世の距離が最も近くなるとされ、この時期に供養を行えば極楽浄土へ行けるものだと考えられているようです。

また、お彼岸のお供え物としてよく目にするのが「ぼたもち」と「おはぎ」。春のお彼岸には牡丹の花が咲き、秋のお彼岸には萩の花が咲くことに由来しているようですが・・・実は同じ食べ物なんですね。牡丹の花はおおぶりなので、ぼたもちは大きめに、萩の花は小さいのでお萩は小さめに作られているだけなんですね。

江戸時代から始まったといわれているお彼岸のお墓参りは仏教国の中でも日本特有のものらしいです。春に食物の種を蒔き、秋に収穫することに感謝する自然崇拝と、春と秋の頃に野外に広がる草木の美しい景色を愛でながらのお墓参りで大切な方を偲ぶ先祖供養・・・お彼岸のお墓参りは日本人らしい素敵な習わしですね。

春の風が心地良いこの時期、「ぼたもち」を持って、ご先祖様へ心が繋がるお墓参りにでかけませんか?

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