昔からの伝統行事を大切にしてきた沖縄。お墓参りの清明祭(シーミー)と十六日祭(ジュウルクニチー)もそのひとつです。
2月20日は旧暦の1月16日にあたり、沖縄ではグソー(あの世)の正月を祝う「十六日祭(ジュウルクニチー)」と呼ばれる祖霊供養の祭事が行われます。主に、沖縄本島北部、八重山、宮古島地方ではこの時期に多くの方が里帰りをして、お墓参りを行います。
親戚一同がお墓に集い、ご馳走やお酒などのお供え物を持ち寄り、紙銭(ウチカビ)を燃やして賑やかに墓参りをする光景はニュースでも度々目にしますね。
ご先祖様と共に新年を祝うジュウルクニチーのお墓参りは、現世で生きる私達とご先祖さまの繋がりを再確認する大切な行事。
「○○が大学に進学しますよ」
「結婚して新しい家族ができましたよ」
「孫が生まれますよ」
「定年してゆっくりしますよ」
などの近況報告に、ご先祖様も笑顔で喜んでいることでしょう。
さて、お墓参りをしたあとは安心感に包まれる方も多いのではないでしょうか?
私達は皆、母親の胎内で命を育みこの世に誕生します。沖縄のお墓として有名な亀甲墓は女性の子宮を表現したものという説があります。たしかに、亀の甲羅というより女性の子宮の形といわれるとしっくりくるような・・・。子宮から生まれ、亡くなった後も子宮に還る・・・そんなイメージなのでしょうか。
へその緒を切った後も、両親やご先祖様との縁は切れることはありません。ジュウロクニチーやシーミーの時にお参りができるのは理想ですが、お墓参りができない時でも、どうぞこの時期にご先祖様に想いを馳せ、心の中でしっかりと手をあわせてください。
きっとご先祖様が見守ってくれることでしょう。