沖縄の神様は3つに分類される!『祖霊神』、『自然神』、『来訪神』とは?

▼沖縄の神様は3つに分類される!『祖霊神』、『自然神』、『来訪神』とは?

先日、宮古島の奇祭『パーントゥ』がユネスコの無形文化遺産に登録されましたね。ご存知の通り、沖縄は『お祈り』を非常に重要視している地域です。各家庭には仏壇やヒヌカン(火の神)、床の間などを祈りの対象としているだけでなく、各地域にも『殿(トゥン)』や『拝所』など、大切にされている場所があります。このコラムでもお祈りにまつわるお話を多く取り上げてきましたが、そもそも沖縄にはどのような神様がいるのでしょうか?

大きく分けると3つに分類されます。まずは『祖霊神』です。文字通り、祖先のことで、沖縄では先祖が亡くなって三代過ぎると、先祖は神様になるという信仰があります。祖霊神は沖縄の場合、仏壇やお墓にいるとされています。なので、沖縄の仏壇の真ん中には、御本尊や仏様でなく、ご先祖が祀られています。

2つめは『自然神』です。自然界にあるもの全てに神が宿るという考え方で、沖縄だけでなく、世界中で見られる信仰です。沖縄ではあちこちに御嶽や拝所があり、そこで自然神にお祈りを捧げています。変わったところでは、井戸そのものが水の神様とされ、古い井戸に供物を捧げお祈りをする姿がよく見られます。これは、水が大変貴重だった時代の名残とされています。

3つめは『来訪神』です。祖霊神や自然神は常にその場所にいますが、来訪神は日頃は不在であるものの、一定期間のみに現れることが特徴です。変わった外見をしており、祖霊のご供養、豊作祈願、無病息災などのご利益があります。宮古島のパーントゥやミルク様(弥勒菩薩)などが有名で、人々と交流したあと、住む世界に帰っていきます。このように沖縄には様々な神様がいます。多くの行事は、そんな神様に出会うためのものなのです。

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