香炉 (ウコール)

お線香をたてて供える「香炉」、沖縄では「ウコール」と呼ばれ神や祖先を祀るためにお墓や仏壇、火の神などに利用されています。また、御嶽(うたき)や拝所などで見かけることもありますが・・・ん?もしかしてそれぞれの場所で色分けがされている・・・?と疑問に思ったことありませんか?

例えば、かまどの火の神様『火の神(ヒヌカン)』には「白い文様なし」の香炉を置くのが一般的です。

以前、私の知人はホームセンターで綺麗なウコールを見つけたので母が喜ぶだろうと思って購入し、ヒヌカンに洒落たウコールを飾りなおしていたら、母に激怒されたと話していました。綺麗なものと取り替えて何が悪い?と腹が立ったようですが・・・白を使う理由としては、神様の衣装が白であるということが起因していているようです。

仏壇は神様ではなく祖先をまつるので着物と同様、色や柄が入ったものでよし!ということでしょうか・・・仏壇には「瑠璃色(青色)」が一般的でお花の文様が入った花香炉(ハナコウロ)が使われます。

また、昔から沖縄にはウコールに対する信仰があり、ウコールは神の目標とされ、各御嶽や拝所に設置されています。祖神には白の文様入が使われ、神仏には金色が使われているようです。

しかし、石でできたものや、古いウコールには黒色や茶色、緑色などの色もあり、必ずしも色分けのルールがあったというわけではなさそうですが・・・知人も母に聞いても詳しくは知らないようで・・・
「そういうふうに決まっているわけさぁ」と理由を追求することなく慣習に従っているようだと話していました。

香炉 (ウコール)さて、お墓の香炉はどうでしょう?

県外では御影石の屋根が付いている香炉や雨風で線香の火が消えにくいように、線香を寝かせた状態で使える香炉が主流になってきて、沖縄でも見かけるようになりましたが、まだまだ古い石やコンクリートで造られた香炉が多いような気がします。

沖縄の墓は納骨室に入るのに、石蓋や香炉を動かすため、蓋や香炉が割れてしまった・・・という悩みをよく聞きます。香炉だけ御影石を使ったものに取り替えたいと希望される方も多くなってきています。

お墓の新築やリフォームには香炉がつきものです。形や質感など好みのものを選ぶ時代になってきました。花瓶とセットになったものもあります。お気軽にご相談ください。

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