お墓参りにかかせない「お線香」
県外では宗派によってお線香のあげ方や作法に違いがありますが、沖縄では大体が黒い板状のお線香「平御香(ヒラウコー)」を使って、先祖供養や家族の健康や幸せを願うためにお供えします。
ヒラウコーには縦に5 本の筋が入っていて、手で簡単に割れます。割らないままのものは「一平(ひとひら)」、半分に割ったものを「3 本」、二平は「12 本」といいます。
「ヒラウコー今日は何本ねー?」・・・よく飛び交う質問です。
そう、ヒラウコーの本数には意味があるのです。
割らないままの「一平」はあまり使いません。通常は半分に割った3 本を使ってウートートーします。「3 本」は「天・地・己」の調和を意味し、自分の願い事がある時に使う・・・と、小さい頃オバーから聞きました。
12 本は十二支の干支の神様をあらわし、旧暦の一日、十五日に家族の健康祈願などで使います。
他にも御願の内容によって、一平と1/6 をプラスした「7 本」や、3 本を三つあわせた「9本」、などなどパターンを使い分けていくのです。
また、拝む人によっても供える本数が違ってきます。例えば、神人(カミンチュ)になると、24 本を使いこなすとか!
さて、線香といえば香りですね!
一休さんで有名な「一休禅師(いっきゅうぜんじ)」が日本に紹介したとされる「香の十徳」には「香」がもたらしてくれる肉体的・精神的な効用が言い伝えられています。
「感覚が研ぎ澄まされる、心身を清浄にする、けがれを取り除く、眠気を覚ます、孤独をいやす、忙しくても心を和ます、多くても邪魔にならない、少量でも十分な香りを楽しめる、永く保存できる、常用しても害がない」というものです。
お墓参りは故人やご先祖のご冥福を祈るというものだけではないような気がします。人生の節目で、大切な人に手を合わせることにより、お参りをする側も癒され、焚きあげるお線香の香りによって「香の十徳」の恩恵を受けるのではないかと思います。
沖縄では親戚一同が集うシーミーが近いです。
ヒラウコーは何本か?意識してみてくださいね。
話かわりますが・・・お墓の改修工事の中で、足腰が弱くなったお年寄りが、気楽に座れるようにと、ベンチを設置したり、暑い日射しから皆を守るため、テントを張るためのフックを取り付けたりという依頼を受けたことがあります。優しい心遣いを感じますね。
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