『沖縄にはお正月が3つある!そのひとつ”旧正月”ってなに』

▼『沖縄にはお正月が3つある!そのひとつ“旧正月”ってなに?』

糸満市

本土の人たちが驚く沖縄の風習のひとつといえば『お正月』。タイトルにもありますが、実は3つもお正月があるんです。今回はこちらを説明しますね。まず1つ目は新暦でのお正月。そう、私たちが当たり前のように過ごしているのがこれです。2つ目は旧暦でのお正月です。沖縄だけでなく、中国やアジアで残る風習で、特に中国では『春節』と呼ばれ、この期間中は帰省や旅行など、数億人の規模で人が動くという、一年で最も大きな行事です。

現在、沖縄の殆どが新暦でお正月が主流なのですが、地域によっては旧暦を大切にしていることから、お正月も旧暦でお祝いしています。『旧正(きゅうしょう)』なんていう呼び方をしていて、毎年新暦では異なる日取りとなっていることから「今年は旧正いつだっけ?」なんていう会話が、至る所で当たり前のように聞かれます。今年2018年の旧正月は新暦で2月16日です。

かつての旧正月は、各家庭で育てていた豚を大晦日につぶし、ソーキ汁、中味汁、三枚肉、スーチカー(三枚肉の塩漬け)、豚を中心とした料理が並びました。本土のおせち料理とは全く違う風習と言えるでしょう。

その他、本土と違う風習といえば『若水(わかみじ)』です。邪気払いや健康祈願の意味があるもので、お正月の早朝、家の男子が井戸や近くの川で水を汲み、仏壇やヒヌカン(火の神)、床の間などにお供えします。

あと3つ目のお正月は、なんと『あの世のお正月』を祝う『ジュウルクニチー』です。ジュウルクニチーについては来月こちらでご紹介しますね。

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