沖縄独特のお墓とお墓参りの風習を守っていきたい

沖縄のお墓の形、実は色々な形式があるのをご存知ですか?

ご先祖様や大切な方を偲ぶお墓参り・・・家族の絆を確認する大切な行事ですが、沖縄のお墓参りは日本本土のものとは趣が違います。

主に違う点は、お墓の形とお墓参りの時期です。

お墓の形

沖縄のお墓の形ですが、実は色々な形式があるのをご存知ですか?

まず、「横穴式」と「平地式」に分かれ、その下の分類として、「横穴式」には「洞穴式」と「掘込式」があり、「平地式」には「家形式」と「箱形式」があり、それぞれ、さらにその下の区分へと分類されていきます。

  1. 横穴式 … 台地や段丘の斜面の穴にお墓を建てるタイプ
    • 洞穴式 … 自然の洞穴を利用
    • 掘込式 … 横穴を掘り、入り口を石で塞いだお墓
  2. 平地式 … 平地にお墓を建てるタイプ
    • 家形式 … 屋根があるお墓で、沖縄の新しいお墓では一般的なタイプ
    • 箱形式 … 本土で一般的なお墓のタイプ

一般的なタイプの平地式の家形式のお墓。

ちなみに、よく見かける亀甲墓(きっこうばか)は「横穴式の掘込式」の分類になりますが、「平地式の亀甲墓 亀甲型3000」もあります。

亀甲型3000
亀甲型3000

沖縄のお墓といえば、この形を思い浮かべるのではないでしょうか?亀の甲羅に似ているので「亀甲形」。かめこうばか、きっこうばかなどと呼ばれています。沖縄方言では「カーミクーバカ」と言います。中国から伝わったとされる独特なお墓の形。亀甲墓以外にも、様々な形を目にするお墓ですが、その多くが、一個人のお墓ではなく、共同墓として、次々と納骨されることを前提に作られてきたというのも沖縄の特徴です。

共同墓といっても、墓の大きさは限られています。数限りなく骨壷が入る設計ではありません。33回忌を過ぎると骨壷を割って墓の奥にある骨を溜める箇所へ納めて一緒にする慣わしになっているようですが、それでも次々に骨壷が追加され、許容範囲を超えてくるケースなどがあり、古くなったお墓の管理について頭を抱えている方は少なくありません。

お墓参りの時期

本土のお墓参りは、主に盆とお彼岸ですね。また、大切な方の命日に合わせて墓前に手を合わせたり、年末年始にお墓参りをされる方もいます。また、時期に関係なく、お墓参りをしたい時におでかけになる・・・という方もいるでしょう。

沖縄の墓参りは大きく「清明祭(シーミー)」と「十六日(ジュウールクニチー)」に行われます。清明祭、いわゆるシーミーは二十四節気の5番目、旧暦の2月後半から3月前半にあたります。18世紀の中ごろに中国から首里・那覇に伝わり、沖縄本島へ広まったと言われ、本島中部や那覇市では主に清明祭の時期にお墓へ出向き祖霊供養をします。

「十六日(ジュウールクニチー)」はグソー(あの世)の正月とも呼ばれ、宮古・八重山や本島北部などでは「清明祭」が広まる以前から「十六日(ジュウールクニチー)」が定着していたため、現在でも旧暦の一月十六日にお墓参りをする家庭が多いと聞きます。

これら旧暦の墓前祭も中国から伝わったと言われていますが、お墓の前で親戚が集まり、ご馳走を広げ、お花にお酒に御茶湯(ウチャトー)を供え、ウチカビ(紙銭)を燃やし、ピクニックさながらに、にこやかに過ごす一時・・・グソー(あの世)でご先祖様も微笑んでいるに違いありません。

天久石材天久石材では中国から高品質な石材を仕入れ、現地で設計・加工を行っているので低コストを実現!安価でワンランク上のお墓作りを提案し、沖縄独特のお墓とお墓参りの風習を守っていきたいと考えています。

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