沖縄の伝統行事・浜下り(ハマウイ)

旧暦3月3日の浜下り(ハマウイ)は元々は男子禁制の行事!

今週の日曜日、旧暦の3月3日は浜下り(ハマウイ)です。

日本の桃の節句・ひな祭りのように女性の健康が祈願される行事です。

この日女性は浜に下りて浜の砂を踏み、海水に足を浸して穢れを祓うのです。

よもぎ入りの草餅や三月菓子(サングァツグァーシー)、重箱を持ち寄り集まって行うのがしきたりでしたが、今では家族全員で潮干狩りをしたりと楽しい行事になっています。旧暦3月3日は大潮で干満の差が一年で最も大きい日のため、潮干狩りには最適です。

1.浜下りの起源と意味

昔、美しい娘の元に夜毎通う美男子がいました。しかし、この美男子は実は蛇のアカマタが人間に化けた姿で、そのアカマタの子を宿してしまった娘は浜の砂を踏み海水で身を清めると七匹のアカマタの子供が流れ落ち、穢れを落とすことができた。

というのが、浜下りの起源だと言われています。

こういう話はアジアに結構残っており、日本の大神神社の祭神である大物主神も蛇の姿をして女性の元に通う話が有名です。

2.閑話休題・アカマタについて

さて、この物語にも出てくる「アカマタ」ですが、これは沖縄諸島・奄美に分布する蛇です。比較的大きく、毒はありません。不思議なことに、このアカマタが縄張りにしている地域では、ハブは出ないと言われています。毒を持つハブより強いってなんかすごいですね。

また、八重山諸島では豊年祭に「アカマタ・クロマタ」という来訪神が登場したりします。こちらは秘祭となっており、住民以外の参加は禁止されていて口外も禁止になっているため、詳細は秘密のままです。

3.うるま市平安座島の浜下り

平安座島では3月3日から5日までの3日間、サングァチャーと呼ばれる祭祀が行われます。

1日目は海で亡くなった人たちのために祈る「ドーグマチー(龍宮祭り)」

2日目は豊漁を願う「トゥダヌイユー」と「ナンザモーイ(ナンザ詣で)」

3日目は海人が行う「チナアギモーイ(綱あぎ舞い)」

浜下りと豊漁と漁の安全を祈願する祭祀です。

昔からの風習を大切にしながら、現在の暮らしに合わせた形で受け継がれています。

4.座間味島の浜下り

座間味島では午前中に清明祭(シーミー)を行い、午後は浜に出て干潮に合わせて潮干狩りを行い身を清め、夕方には「流れ舟(ナガレブニ)」が行われます。

「流れ舟(ナガレブニ)」は大漁旗を掲げた何隻もの舟に島民が乗り込み、座間味島とその周辺の無人島がある海域を船が連結して輪になって回るパレードする豊漁祈願の祭祀です。

かつてはサバニで行われていたそうです。

島民はこの日を心待ちにしているのだとか。

実は私のルーツも座間味島にあり、子供の頃祖母が船に乗ってパレードに参加しているのをニュースで見たことがあります。

今では観光地となった座間味島ですが、そこに住む人々にとっては「暮らしの中の海」と向き合う時間なのかもしれません。

5.三月菓子と三月お重

浜下りに持っていくお重は、三月お重と呼ばれます。三月菓子と呼ばれるお菓子屋花イカなどをつめた色鮮やかなお重です。お重びらきは浜で行うしきたりでした。

可愛らしい色合いで、女の子の行事という感じがしてなんだかウキウキしますね。

6.現代の浜下りとこれから

近年では、浜下りを家族でのレジャーとして楽しむ人も増えています。

お弁当を持って海辺で過ごしたり、子供達と潮干狩りを楽しんだりと、形は少しずつ変わってきました。

しかし根底にある「自然と向き合い、身を清める」という意味は今でも変わっていません。

形は変わっても、こうした文化を大切にしながら、これからも受け継いでいきたいものです。


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