1.沖縄の「スーコー」
スーコーは、「焼香」と書きます。ですがこれは焼香する行為を指す言葉ではなく、沖縄の法事・法要全般を指します。
本土の習慣に照らし合わせると、年忌法要や追善供養にあたるものでしょうか。御願文化の強い沖縄では、このスーコー事も大事にされています。
昔はユタやノロが行っていましたが、最近は僧侶による読経での供養がほとんどになりました。
スーコーには大きく分けて「ナンカスーコー(七日焼香)」と「ニンチスーコー(年忌焼香)」があります。
2.ナンカスーコー(七日焼香)
ナンカスーコーは、故人が亡くなられてから四九日までの七日ごとに行われる法要です。
- 初七日(7日目)ハチナンカ
- 二七日(14日目)タナンカ
- 三七日(21日目)ミナンカ
- 四七日(28日目)ユナンカ
- 五七日(35日目)イチナンカ
- 六七日(42日目)ムナンカ
- 七七日(49日目)シンジュウクニチ
沖縄では四十九日までの間は亡くなった方の魂は不安定な存在で、お墓と仏壇を行き来していると考えられ、四九日まで行われるこのスーコーは大切にされきました。
奇数週は弔問客を迎えて行い、偶数週は家族のみで行うというものもありましたが、最近では初七日の日に四十九日まで繰り上げ法要をしたり、初七日と四十九日だけ僧侶を呼んで、それ以外は家族だけで行う家庭など、さまざまになりました。
3.ニンチスーコー(年忌焼香)
本土の年忌法要とほぼ同じタイミングで行われます。ただ、本土では十三回忌の後は二十三回忌・二十七回忌がありますが、沖縄は二十五年忌の1回になっているという違いがあります。なぜ沖縄では二十五年忌になっているのかは、調べましたがよくはわかりませんでした。ただ、干支の2回りが24年目になるので、12年目の十三回忌(わかりにくい!)から1回りして24年目に行っているのではないか、という説がありました。
- イヌイ(一年忌)…満1年目の命日(一周忌)
- サンニンチ(三年忌)…満2年目の命日(三回忌)
- シチニンチ(七年忌)…満6年目の命日(七回忌)
- ジュウサンニンチ(十三年忌)…満12年目の命日(十三回忌)
- ニジュウグニンチ(二十五年忌)…満24年目の命日。ウフスーコー(大焼香)
- サンジュウサンニンチ(三十三年忌)…満32年目の命日(三十三回忌)
4.ワカスーコー(若焼香)とウフスーコー(大焼香)
ワカスーコー(若焼香)は故人が亡くなってからまだ間もない時期、十三年忌までのスーコーを言います。追加供養の意味があり、いわゆる弔事として執り行います。なので重箱料理もお目出たいものを使用せず、白かまぼこやあんこの入っていない白餅などを入れます。
それに対してウフスーコー(大焼香)は二十五年忌以降のスーコーのことで、慶事、お祝い事として執り行われ、重箱も紅白かまぼこやあんこ入りの色付きお餅、紫芋やターンムなどお目出たい食材を入れます。
5.スーコーと地獄の審判
さて、このナンカスーコーとニンチスーコー合わせて13回の法要については、仏教や道教と密接な関係があります。
「十王経」や「往生要集」に地獄で亡者の審判を行う裁判官についての記載があります。この十人の裁判官が、それぞれ10回に渡り亡者の罪を裁くのですが、この裁判が開かれるのがそれぞれの法要の日だと言われています。
- 初七日…秦広王
- 二七日…初江王
- 三七日…宋帝王
- 四七日…五官王
- 五七日…閻魔王
- 六七日…変成王
- 七七日…泰山王
- 百か日…平等王
- 一周忌…都市王
- 三回忌…五道転輪王
そしてこの10回でも裁けなかった場合に追加として蓮華王(七回忌)、祇園王(十三回忌)、法界王(三十三回忌)があるそうです。
あの有名な地獄の閻魔大王様も、この裁判官の1人だったと言うわけですね。
法要がこのタイミングに合っているのは、その審判のたびに十王に死者の減刑を嘆願するためだと言われています。これがそれぞれの法要の起源と考えられています。
6.まとめ
沖縄のスーコー事は沖縄の祖先崇拝と中国から渡ってきた仏教や道教の風習が混ざり合ったものです。異文化をチャンプルーして独自の風習にして受け継いでいく沖縄ならではのものではないでしょうか。
沖縄ではスーコーの後、お墓参りをして故人を家へと迎え入れる習慣がありました。また、お墓へ行っていいとされる日が決められており、本土のように気軽にお墓参りはできません。時代の変化とともに簡素化されつつあるものですが、この時は故人を思い出し、お墓へもお参りしてみてはいかがでしょうか。

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