沖縄のお墓は、本土とは形や考え方が大きく異なります。
沖縄の伝統・文化・実際の現場の経験を踏まえながら、納骨の流れから骨壷の配置、そして沖縄特有の「御門番(ウジョウバン)」という考え方までわかりやすくご紹介します。
1.沖縄のお墓の特徴
●亀甲墓・破風墓に代表されるような大きな構造
沖縄のお墓は「家のお墓」という考え方が強く、内部空間も広く作られています。
前室と後室(納骨堂)という二重構造になっており、納骨後は扉を閉めて湿気や虫の侵入を防ぎます。
●風葬文化の名残
歴史的に風葬の文化があったため、納骨室が大きく、複数の骨壷を並べられる特徴が残っています。数十個の骨壷が整然と並んでいるお墓も珍しくありません。
2.沖縄の納骨の流れ
①葬儀後の安置
最近では火葬後すぐ納骨するのが一般的になってきていますが、四十九日や一周忌に合わせる家庭もあります。納骨日が決まったら内部の清掃・扉の調整を行うと安心です。
②お墓の内部確認
扉を開けて換気し、湿気を逃します。蜘蛛の巣や落ち葉、土などを掃き出し、棚や既存の骨壷の位置を確認します。
お墓を開けるのは「相の合う人」が開けることができると言われています。これは地域によってルールが異なり、故人と同じ干支の人だったり、故人の干支から数えて何番目の干支の人、だったりと様々です。ですが重い墓石を一般人だけで動かすのは危険なので、最近では「お墓周辺の草を3回抜く」や「墓の扉を3回叩く」などの儀礼ですまし、実際は業者が開けることも多くなっています。
③納骨
家族で線香を焚きながら骨壷を安置します。骨壷を持って頭から入り、安置した後故人にお尻を向けないよう、後退りするように出てくるのが慣例とされています。
④扉の閉め方
扉の建て付けが悪い場合は、水漏れや湿気の原因となるため、調整を依頼するのがおすすめです。
3.骨壷の置き方の基本
①家系順・年代順で並べる
沖縄では「右が上位」とされる伝統から、入口から見て右側に古いご先祖左側に新しいお骨と並べる。
②棚の上下を使い分ける
一番上の段に古く格の高いお骨(父系の長など)、その下に家族ごとに並ぶお骨、一番下段に新しい骨壷を置くことが多いです。掃除や納骨の動線がよく、風も通りやすく、意味合いもわかりやすい配置です。
③夫婦・家族でまとめる
夫婦を隣り合わせにしたり、家族単位で並べたり、家の歴史を重んじた配置を行うケースも多く見られます。
4.沖縄のお墓文化にある「門番(ジョウバン)」とは?
沖縄のお墓には、「門番」という独特の考え方があります。これは、お墓の入り口側にある「シルヒラシ(汁減らし)」と呼ばれる場所に置かれた骨壷が象徴的に「お墓を守る」役割を持つとされるものです。
①入り口に最も近い「シルヒラシ」
お墓の入り口に一番近い場所は「シルヒラシ(汁減らし)」と呼ばれます。元々は風葬のためにご遺体を安置する場所でした。
②「御門番(ウジョウバン)」
「シルヒラシ」はいわゆる「新人」の場所であり、ここにご遺体や骨壷を置くのはお墓の門番をするためと言われています。これは先にお亡くなりになったご先祖様の「門道(ジョウミチ)」をお守りする「門番(ジョウバン)」「御門番(ウジョウバン)」と呼ばれています。
沖縄のお墓には独自の歴史や文化、そして「家族の想い」が詰まっています。
骨壷の置き方一つにも家族の絆が現れ、入り口側に置く骨壷を「門番」として尊ぶ考えは、沖縄ならではの温かい文化といえます。
初めてのご納骨やお墓の管理に不安がある場合も、安心してご相談ください。

ご先祖様へ想いを込めたお墓づくり、墓じまい、お墓の売買などお困りの方はいつでもご連絡ください。