ヤシチノウガン(屋敷の御願)は、屋敷内の様々な場所を拝み、家族が暮らす家を守る神様に感謝し健康と繁栄を願うものです。
旧暦の2月と8月、それに加え12月にもやるところもあります。
旧暦8月はお彼岸までに済ませるのが一般的です。
ビンシーと呼ばれる簡易拝み箱にお酒とハナグミをセットし、ウチャヌク(白もちを3段重ねたもの)や饅頭などのお菓子を一つのお盆に乗せて準備します。
また、ヒラウコー2本(12本)と半分(3本)を3枚重ねのシルカビの上に乗せたものを1セットとしてそれぞれ拝む場所にお供えします。
ヒラウコー……沖縄の伝統的なお線香。日本の線香の6本をくっつけた形をしています。
シルカビ……書道用の半紙を切って折ったもの。神様へ捧げるお金と言われています。
我が家ではそのほかに果物や重箱、ウチカビが用意されていたような記憶があります。
ヤシチヌウガンで拝む場所は、まず台所のヒヌカンから始まり、屋敷の四隅を北→東→南→西の順番で周り、門、ナカジン(中陣。屋敷の中心部)の7箇所を拝みます。
そのほか床間、仏壇、トイレ、井戸、駐車場などを拝むところもあります。
このヤシチノウガンはその家のヒヌカンを守るウフヤーアンマー(母・女性)が執り行います。
我が家では私の母が準備をし、祖母が行なっていました。
幼い頃はシルカビを折ったり、1箇所を拝んだ後に荷物や道具を移動させるお手伝いをしていました。あの頃は祖母が何を祈っているのか全く理解できませんでしたが、今になって私たちの健康と安全を熱心に祈っていたのだなと感じます。
ウガンが終わった後に食べられるお菓子も大好きでした。
私は特に子供の頃から「かるかん」が好きで、祖母がよく「かるかんあるよー」と手渡してくれたのを覚えています。
祖母が亡くなってからは母が引き継ぐようになりましたが、日々の忙しさの中で少しずつ簡略化されていったように思います。
悲しいですが、時代の流れなのでしょうね。

お墓の売買でお困りの方はいつでもご連絡ください。