ウークイはお盆に帰ってきたご先祖様達をお見送りする日。「御送り」と書いて「ウークイ」と読みます。
この日は夕方から親族が集まってご馳走を食べたりお酒を飲んだりと懇親を深めたあと、お見送りの儀式を行います。
「ウンケーヤヘーベトゥー、ウークイヤヨンナー」と言われるように、最終日はご先祖様にゆっくり過ごしていただき、暗くなってから儀式を始めることが多いですが、近年では集まった親族が早く帰れるよう早めに始めるご家庭も多くなってきたとか。
今年のウークイは9月6日の土曜日。翌日も日曜日でお休みなので、もしかしたら遅くやる所も多いかもしれませんね。
この日は仏壇に重箱をお供えします。普段の法要とは違い、この時は慶事用の重箱になります。
ご先祖様も帰ってきて楽しい宴会、という感じなのでしょうか。
そして宴もたけなわになった頃、集まった親族で仏壇に線香(ヒラウコー)を供え、ウチカビを燃やします。
そういえば、私の子供の頃、親族が集まりすぎて一つの香炉にたくさんの線香を供えたため、その熱と重さで香炉が割れてしまうというアクシデントが起きました。
元々かなり古くから使っていた香炉と言うこともあったのでしょうね。
大人が慌てていたのは覚えていますが、そのあとどうしたかはあまり記憶にありません。
ですが、それ以降香炉が2つ置かれるようになりました。仏具の耐久性や管理も大切ですね・・・。
線香のあとはウチカビをカビバーチの上で焚いていきます。
ウチカビはあの世のお金。私は「三途の川の渡賃」や「あの世の税金」と教わって育ちました。一説によれば「ウチカビ」はへそくり、「シルカビ」は「税金」とも言われているそうで、その辺はまた家庭によって伝わり方が違うのでしょう。
ちなみにあの世では1枚50万円とも20,000,000円ともされています。それを考えると、あの世、おそらく物価だいぶ高そうです。
ウチカビを焚き終わったら、その上にお供物を入れていきます。それをお供えしていたお酒やウチャトゥ(お茶)などで火を消したら、ご先祖様があの世へ持っていく手土産セットの完成です。
最後にその手土産セットであるカビバーチを門の前まで持って行ってウートトーしてお見送りします。
最後に、ウークイの儀式を終えたら急いで片付けをします。これも「ご先祖様がこの世に後ろ髪を引かれないように」、その晩中に片付けるのがいいようです。
夏の夜空に漂う線香の煙と匂い。
そのどこか郷愁を誘うような、物悲しい気持ちになるようなあの感覚を、ぜひ覚えていて欲しいものです。
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