沖縄と本土のお盆の違いの一つに「精霊馬」「精霊牛」というものがあります。
きゅうりやナスにお箸をさして馬や牛に見立てたものです。
これはあの世から帰ってくるご先祖様の乗り物として、そして帰っていくときにお土産をたくさん持って行けるようにとの思いからできているものです。
最近ではお盆の季節になると、色々な技巧を凝らした精霊馬や精霊牛がSNSに上がるようになって、一種のお楽しみのようになってきてもいますね。
沖縄でこれに当たるものは何かな?と考えた時に、サトウキビしか思い浮かびませんでした。
サトウキビはグソーから帰ってくるご先祖様が歩く際に使う杖の代わり、そして荷物を持って帰る際にはその荷物を掛けて肩に担ぐ用でもあるそうで。
本土は馬や牛に乗り、沖縄は徒歩。
この違いもなんだか沖縄っぽいですね。なんとなく感覚的なあの世との距離感も違うような気もします。
そして、今では見なくなりましたが、実は沖縄も昔は「ソーローンマ(精霊馬)」というものを仏壇に飾っていました。
地域によって材料は変わるようですが、芭蕉の茎や藁で作ったソーローンマをご先祖様がお土産を運ぶ際に使用する乗り物としてお供えしていたそうです。
いつの間にか見なくなってしまいましたが、今でもお供えしている地域もあるとのこと。
私は見たことないので、ぜひ見てみたいと思うばかりです。